「アタリとは何か?」という基本的なところから、表情やキャラクターの描き分け方まで、<顔>に関するあらゆる疑問を丁寧に解説。
マンガ ヒロマサのお絵描き講座 顔の描き方編
著者:うえだヒロマサ 廣済堂出版
まずはシンプルに僕の感想
・本当に全く絵を描くことにど素人の人こそ読んで欲しい本。まさに初心者必見。
・この本そのものが漫画のような構成。先生と弟子役のキャラクターがイラスト、漫画を描く上での注意点やコツを会話形式で解説していくので非常にわかりやすい。
・解説本が漫画と化しているのでスラスラ読めて、なおかつ面白い。
・ポイントごとに実際のイラストで説明してくれるので真似するだけでも、腕が上達する。
・成功例の綺麗なイラストだけでなく、失敗例のイラストも収録されており、具体的にどう描いたら違和感が生じるのか見て確認ができる。
個人的にここが参考になった!!!項目3つ!!!
1.絵を描くための心構え
いきなり心の話から入り、?と思うひとが多いと思います。自分もそうでした。
先生いわく心の持ちようが絵の上達のスピードに大きな影響を与えるということです。
ただ絵を描き続ければ上達するというのは間違いで、絵を描く上で小さな発見を見逃さないこと。
例えば女性のキャラクターを描く際は「輪郭をやわらかく描けば女性らしさが出る」とか、「目をあえて大きく描くことで萌えキャラっぽくできる」など。
絵の上達にはその「小さな発見をインプットし、イラストを描くときに覚えたことをアウトプットする。」
それが絵の上達の近道になるそうです。
又、絵を描くには心の切り替えも大事だと紹介されています。
練習や本番、落書きなど区別をつけて取り組むことで、心を入れ替えること出来、自分の中でのバランスを取ることができます。
この区別が絵と長く上手に付き合っていくコツだということです。
ずっとひとつの絵を集中して描いていると正確な目で絵を見れなくなってくるよ
こまめな休憩も必要なんだ。大切なのは常に一歩離れた位置から自分の絵と接すること
2.表情の描き方
普通のイラストを描くだけでも苦労してるっていうのに、キャラクターを表情ごとに描き分ける!?
でもできるんならそのコツを知りたい!!!
そりゃ、そうですよね
この章では表情の描き分けのコツは「眉」「目」「口」の3つで十分であると解説されています。
なぜなら漫画のキャラの表情は主にこの3つを中心につくられているからです。
他のパーツがなくても基本の3つのパーツがあれば喜怒哀楽を表現できます。
又、無限にありそうな表情のパーツは、実のところ表情の種類によってバリエーションが大幅に限られてきます。
この章では最後に「表情のストック集」が掲載されており、表情の種類ごとに整理されていたのでそれを少し真似るだけでもとても勉強になりました。
3.年齢の描き分け
子供キャラと大人のキャラの違いを一目でわかるようにするにはどうしたらよいか。
身長などで区別することもできるだろうが、それには限界がある。
なぜ大人と子供の顔は違うのか。
それは成長によって、顔つきが変化していくから。
当たり前だとお思いになるかもしれないが、そこに着目することが描き分けの上では重要です。
【子供の顔の特徴】
・目が大きい
・輪郭が小さくて丸い
【特徴を知った上で、子供っぽく見せるには?】
・目の位置に「鼻・口」を近づける
この他にも、渋めなキャラ、お姉さんキャラ、老人キャラの描き分け方も記載されており、普段漫画を読んでいるだけでは気づけない点が多く良かったと思います。
まとめ
この本を読んでいると自分でもイラストを描くことが出来るのではないか!?
と、やる気を与えてくれる内容になっていて初心者には非常に心強かったです。
この知識を初めから知っているかいないかで、その後の苦労も大きく変わるのではないかと思わせる内容が多かったと思います。
逆に
自分はもうある程度イラストを描くことができる!
基本的な部分は大丈夫だ!!
という方はもっと応用編の本のほうがオススメかもしれません。
初心者にはモチベーションアップにもぜひおススメの一冊でした!